死後の手続き(不動産編パート2)

こんにちは。司法書士の加藤隆史です。私事ですが、今日は長男の保育園の入園式でした。来週からは本格的に保育園が始まります。新生活にまだまだ慣れていない方も多いと思いますが、がんばっていきましょうね。

さて、今日のコラム「相続・遺言のポイント」では、前回のコラムに引き続き不動産の相続について書いていきます。話が重複するかもしれませんが、今回も不動産をどのように不動産を相続したらよいかについて説明します。

共有で不動産を相続した場合のリスク

亡くなった方の相続財産の内、不動産がある場合、誰がその不動産を相続するのかを遺産分割協議で決めます。その不動産に実際に居住している相続人がいる場合は、その相続人に相続させるのが一番良いと思います。ただ、必ずしも相続人間で話し合いがまとるとは限りません。そして話がまとまらず、相続人全員で法律で定められた相続分どおり相続するという場合もあるでしょう。しかし、不動産の相続の場合、専門家の立場からは不動産を共有させることはお薦めしません。

なぜ、不動産の共有を薦めないのか!?それは、次の2つの理由があるからです。

  1. 不動産の利用・用途が限られる、また、管理(売却)が難しい
  2. 二次相続の危険性

1については、不動産が共有になる以上、不動産を利用することが難しくなります。例えば、不動産を相続人4人で4分の1ずつ共有している場合、相続人の内1人が、その不動産に自宅を建てたいと思っても、他の3人の相続人の協力なしには建てられません。1人でも反対したら建物を建てるということもできなくなります。また、かりに他の相続人が賛成しても土地を借りることになりますので、賃貸借契約を行い、地代を毎月精算するなど、権利関係が複雑になります。

不動産を管理することも難しくなります。例えば、上記の例で、駐車場として貸すことにしても賃借人とのやりとりや賃料の精算を誰が行うのか決めなければなりません。賃料の配分でもめる場合もあるでしょう。また、毎年固定資産税をどのように負担するかも決めなければなりません。さらに、その駐車場の賃貸借契約において賃借人とトラブルがあったら誰がどのように対応するのかなど細かく決めておく必要があります。このように不動産を共有している場合に管理運営するのは大変なのです。

2については、前回のコラムでも書きましたが、共有で取得した相続人が亡くなってしまうとその子が相続し、それが続くと最終的にほとんど付き合いのない人同士が共有しているということになってしまいます。つまり権利関係が複雑になってしまいます。こうなってしまったら1で書いてあるとおり、管理または売却することは非常に困難になるでしょう。

では、どのように不動産を相続したらよいのか

以上から、不動産は単独で相続した方がよいといえます。単独で相続すれば、管理・処分をするのも自分で決めることができますし、また相続が起きても権利関係が複雑になることはありません。ただし、単独で相続するためには、遺産分割協議でほかの相続人の同意を得る必要があります。

では、次回は、相続人間で遺産分割協議をするときに単独名義で相続することを、どのように説明して納得してもらうかについて話をします。