遺産分割の前に相続債務を調べておこう!

こんにちは、横浜の司法書士の加藤隆史です。9月に入りましたが、まだまだ暑い日が続いてます。最近は竜巻や豪雨など自然災害が多くなってますので、家族で災害に対する対策をきちんと考えていかなければならないですね。さて、本日のコラム「相続・遺言のポイント」では、遺産分割をする際に相続債務も確認しようというテーマでお話しします。

遺産分割協議をする上で大事なこと!

遺産分割協議では、相続人全員が亡くなった方が所有していた不動産や預金、投資信託、車などのプラス財産を相続人でどのように分けるか決めます。そのときに、遺産分割協議書にはどの財産をどの相続人が相続するということを書いて署名・押印することになります。

ここで気を付けていただく点として、相続財産だけでなく、「相続債務」も把握しておこうということです。なぜ、相続債務の把握が大切かといいますと、遺産分割協議を行うと原則として後で相続人が相続放棄することが出来なくなってしまうからです。

例えば、父が、長女のために共同で住宅ローンを組み、共有名義のマンションを購入した後に、父が亡くなったケースを考えてみます。父が亡くなった時に、父の相続人全員で、長女が父の持分を相続する遺産分割協議を行ったが、数年後長女が住宅ローンを返せくなり、他の相続人が父の相続債務を相続したとして、銀行から住宅ローンの一括返済を求められるということも考えられます。他の相続人は、遺産分割協議を行う時点で相続債務を調べず協議をしてしまった場合、原則相続放棄はできなくなってしまいます。

このように、遺産分割協議とは財産の相続という側面のイメージが強いですが、相続債務の存在も無視することはできません。相続にまつわる手続きも法律を知らないことで不測の不利益を被ることがありますので、相続が起きた場合などは専門家へご相談ください。