会社の役員が亡くなったら会社の登記も変更しよう!

こんにちは、横浜の司法書士の加藤隆史です。私事ですが、最近、家を買おうと思い住宅展示場に家族で行きました。消費税の駆け込み需要が昨年9月でピークということでそれ以降は落ち込んでいるようです。なんとしても売りたい営業マンと2、3年後に家を建てようと思っている私たち家族、最終的には今回は見送ることにしました。住宅を購入するのはいつがいいか?ということがよく雑誌なんかに書いてありますが、正解はないと思います。結局、後になってあのとき買っておけば、買わなければよかったと思うんでしょうね。金利や消費税のこともありますが、やはり一番は今家がほしいと思った時が、家を買うタイミングなのかもしれません。

さて、今日のコラム「相続・遺言のポイント」は、会社の役員をやっている方が亡くなった場合は、個人の相続の手続きと一緒に会社の手続きも必要となるためそのことについて書きたいと思います。日本の9割は中小企業ですので、役員をやっている方もいらっしゃる方も多いかと思いますが、その役員が亡くなった場合は通常の相続手続きの他に会社の手続きも必要となります。具体的にみていきましょう。

役員が死亡した場合

会社の役員とは、会社法上、取締役、代表取締役、監査役などです。肩書きだけ常務取締役といっても実際に取締役の登記をしていない場合は、役員とは言えません。会社の役員は株主から会社の経営をまかされている人達なので、会社登記簿に公示されています。登記簿謄本は誰でも法務局で取得することができますので、登記簿を閲覧することによって会社の役員を把握することができます。このような役員が亡くなった場合、その人個人の財産について相続が発生するので、その個人の相続人同士で遺産分割協議をして財産の帰属について決めていきます。

それでは、会社の役員の地位は相続の対象となるのでしょうか!?つまり、会社役員の地位を相続人が承継して新たな役員に相続人がなれるのかどうかですが、答えは、会社の役員の地位は相続の対象となりません。役員というのは、一身専属権といわれるもので、相続の対象とはなりません。会社(株主)としてはその人自身の能力を評価してだから会社の役員にしていたのに、その役員が死亡して、相続人が役員になってしまっては、会社にとって急に役員を変えられたようなことになってしまうからです。

つまり、会社にとっては役員が一人減るということです。しかし、会社法では取締役会設置会社では取締役が3名以上、監査役が1名以上いなければ成立しません。この場合ですが、役員が死亡した場合は、一時的に会社法で定める定数未満の状態となります。そして、速やかに後任者を選任しなければなりません。

役員死亡による変更登記

以上のとおり、役員が死亡した場合は、その役員の死亡による退任登記、さらには後任者の役員選任の登記を行わなければなりません。会社法では、死亡した日から2週間以内に行わなければならないと規定されています(じっさいに、あまり遅くならなければ罰金はかかりません)。できるだけ早めに役員変更登記を会社の本店所在地を管轄する法務局へ申請しましょう。以下は登記申請の内容と添付書類です。

登記の事由    取締役の変更

登記すべき事項 平成○年○月○日(死亡日)取締役○○死亡により退任

添付書類     死亡を証する除籍謄本

登録免許税    金3万円(資本金1億円以下の会社は1万円)

以上の商業登記は司法書士の専門分野です。役員の方が亡くなった場合は、個人の相続手続きと一緒に会社の役員変更登記も司法書士で対応することができます。ぜひ、お気軽にご相談ください。