法務局で相続登記の相談が増えている!?

こんにちは、横浜の司法書士の加藤隆史です。当事務所は9月に入りバタバタしております。やはり8月がお盆休みがあった分、9月に相談しようとか、お願いしようという方が増えているのでしょうかね。なんともうれしいことです。

さて、本日のコラム「相続・遺言のポイント」は、法務局による相続登記相談についてお話しします。法務局とは、不動産登記、会社登記などの登記の処理をしている役所のようなものです。最近、法務局で登記相談される方が増えています。私も法務局にはよく行きますが、登記相談のコーナーに並んでいることもあります。昔は登記といえば、司法書士でしたが最近はインターネットなどの情報も出てきて、自分で相続登記をされる方が増えているようです。

法務局での登記相談

親や配偶者が亡くなった場合、ほとんどの世帯では相続登記が必要となります。というのもほとんどの世帯では自宅を所有しているからです。昔は、このような場合は司法書士に全てお願いすることがほとんどでした。しかし、最近はインターネットや書籍で自分で相続登記ができるようなことが書いてあり、司法書士に依頼しないで法務局に相談しながら登記申請する方が多くなりました。もちろん、司法書士に依頼すれば費用がかかりますので自分で手続きするということ自体には文句はありません。

法務局も昔に比べてかなり親切になりましたから、事細かく教えてくれます。しかし、法務局の相談員が丁寧すぎて、法律上の判断をしてしまうことがでてきました。法務局は法律家とは違います。あくまで手続きや必要書類の説明は問題ありませんが、例えば「誰が相続することになるからこのように分けたらよいのでは」などは判断できません。あくまで登記に関する手続きの説明しかできないはずです。

そもそも、万が一法律的な判断が誤っていた場合は、誰が責任をとるのでしょうか。我々司法書士は法律家としての責任を負って業務を行っておりますので、何か法的に誤った判断をして生じた損害については損害賠償を受けることになります。

何が言いたいのかといいますと法務局が丁寧に手続きの説明をするのは市民のためにはすごく良いことです。しかし、法的な判断までつっこんで相談者に話をするのはやめてもらいたいと思ってます。そこで誤った判断で説明がされて困るのは相談者ですので、結局市民のためにならないからです。

市役所などの無料相談を利用しよう

では、何か聞きたいときは必ず専門家の事務所に連絡して相談すればよいのでしょうか!?この場合は費用が気になりますよね。費用をかけたくないという方は、市役所などで行っている無料相談を利用してみましょう。だいたい1回30分ですが、何回でも利用できますので納得するまで、無料相談を受けられることになります。神奈川県司法書士会では、市役所、各区役所や横浜駅の県民センターでも定期的に相談を行っております。また、電話での無料相談もあります。法的な部分で相談したい場合はぜひこちらを利用していただくことをおすすめします。

法律専門家の存在意義

このように、法務局や税務署も手続きについて親切に相談できる環境が整っています。そのため、法律専門家の存在意義としては、手続きだけの説明や相談だけでなく、もっと実体に踏み込んで話をしていかなければならないでしょう。例えば、相続において単に相続の名義変更登記の必要書類や手続きの説明だけをするのではなく、誰が相続すると次の相続のときにこのような問題が起こるとか、このような相続の仕方だとこのようなメリット、デメリットがあるなど提案型の法律専門家に変わらなければ市民のための法律家とはいえないと思います。当事務所も、この辺りを常に意識して、お客様に選択していただくために多くの提案をしてその中でベストな答えがでるような解決をしていきたいと思います。