初めて相続を経験される方へパート3~遺産を調査する~

こんにちは、横浜の司法書士の加藤隆史です。今日から本格的にゴールデンウィークですね。私以外の家族は実家に帰省しています。私は後から合流する予定ですが、ゴールデンウィーク期間中もご予約をいただければご相談対応させていただきますのでお気軽にご連絡ください。

さて、本日のコラム「相続・遺言のポイント」は、前回の続きで初めて遺産相続を経験される方向けに分かりやすく相続について伝えていきます。テーマは遺産を調査するです。遺産というとドラマにでてくる莫大な遺産をイメージされるかもしれませんが、もちろん莫大な財産である必要はありません。もっとも多いご家庭の場合は、ご自宅の不動産と預貯金という組み合わせが多いかと思います。前回の「相続人調査」と同時並行で「遺産調査」をしていくことになります。

遺産調査の開始

遺産調査といってもだいたい相続人は把握しているケースが多いです。例えばご自宅の不動産や預貯金なんかは権利証や納税通知書があるので分かりやすいですね。また、株式や投資信託も毎年1回は配当の通知書が届くので把握しやすいでしょう。それらの資料をもとに、不動産であれば現在の登記事項証明書(登記簿謄本)をとってみたり、預貯金であれば残高証明・残存照会請求をしたりして具体的に確認します。自動車はもちろん相続財産となりますので、車検証などで遺産を調査することになります。このように身近にあるものから具体的に遺産調査をしていくことになります。

遺産調査の注意点

遺産調査の中で上記のような分かりやすい遺産は調査がしやすいですが、相続人が把握していない遺産はなかなか発見することができません。例えば、私道です。不動産は固定資産税納税通知書が毎年届くので把握しやすいですが、その中の私道については、分かりにくくなっています。なぜなら私道は道路扱いされているため、固定資産税がかからない(非課税)だからです。そのため固定資産税納税通知書には私道の記載がないため、よく私道の名義変更をし忘れてしまったということがあります。俗に相続漏れということです。私道については権利証を確認するとか法務局から公図を取得して調査をするしか把握することはできません。相続漏れは後でまた手続きが必要になりますので、ぜひ注意が必要です。

遺産の中には負債もある

遺産調査ときくとプラスの財産を思い浮かべる方が多いでしょう。しかし、遺産の中には亡くなった方が生前負っていた債務(ローンや借金)も含まれます。そのため、プラスの遺産はもちろん、マイナスの遺産(ローンや借金)があるのか、しっかり調査しなければなりません。プラスの財産を相続すると借金は放棄することができなくなり、支払っていかなければならなくなります。私が実務上あった案件ですが、プラスの不動産を承継してマイナスのローンなどを調査しなかったばっかりにその後に苦労してローンの返済を続けている相続人もいらっしゃいます。

遺産の中にはプラス財産もマイナス財産もありますので、しっかり両方調査をして、相続したほうがよいのか相続放棄したほうがよいのか検討する必要があります。

それでは、また来週に続きます。