相続登記と権利証・登記識別情報について

こんにちは、横浜の司法書士の加藤隆史です。横浜は昨日の雨から一転、快晴です。さて、先日、公職選挙法が改正され、選挙権を行使できる人の年齢が20歳から18歳に引き下げられました。海外ではほとんどが18歳から選挙で投票することができます。これから日本の政治に若者の意見をとりいれて活性化されることを期待します。

さて、本日のコラム「相続・遺言のポイント」は、不動産の権利証、登記識別情報についてお話しします。実は、不動産を持っている方が亡くなると、その権利証は失効してしまうのです。その権利証は今後使えないということです。そのため、相続登記を行い、新しくその不動産を相続する方に、新しい権利証・登記識別情報が発行されます。今日はその権利証、登記識別情報とはどのようなものかについて中心にみていきます。

権利証とは

そもそも権利証という言葉を知っていらっしゃいますでしょうか。不動産を持っている方はご存知かもしれません。例えば、不動産を買いますと、不動産の名義が売主から買主にうつります。ただ、それを土地や建物に「買主のもの」という看板を立てておくわけにはいきません。その不動産が自分のものであることを主張するためには「登記」しなければなりません。登記簿にきちっと名義が変わりましたという登記をする必要があるのです。その登記をした後に発行される権利を証明するものが権利証です。その権利証は土地や建物をもっている証明にもなり、再発行ができないものなので大切に保管しなければなりません。

今は登記識別情報が発行される

平成16年に法律が変わり、現在は紙の権利証から登記識別情報というものが発行されるようになりました。昔の紙の権利証はイメージがつくかたも多いでしょう。和紙かなんかに「登記済」という赤いインクで印字されているものが権利証です。それが、現在、登記識別情報という暗証番号が発行されるようになりました。実際には登記識別情報通知と書いてある通知書が発行されます。その通知書の下にシールが貼ってあり、そのシールをはがすと英数字の12桁の暗証番号がでてきます。その暗証番号が昔の紙の権利証と同じ扱いになるわけです。

なお、登記識別情報のシールははがさずに保管してください。このシールは一度はがしてしまいますと貼り直しのできない性質のシールです。そのため、はがしてしまうことで誰かに暗証番号を盗み見られる可能性があるのです。さらに紙の権利証であれば盗まれたことは当然気づきますが、暗証番号を盗み見られたことは自分ではきづきません。そのためシールは次に登記手続きをするまではがさずに、できれば司法書士にそのまま預けて司法書士がはがすようにしたほうがよいです。

ちなみに、紙の権利証から登記識別情報という暗証番号制度になった理由は、国がすすめるインターネットで登記申請できることをすすめるためです。紙の権利証ではインターネット上で登記所に送ることはできませんので、暗証番号制度にしてインターネット、オンライン申請をすすめるために制度が変わりました。税金のeタックスもそうですが結局は人員削減ということでしょうかね。

不動産をもっている人が亡くなると権利証は失効する

そして、不動産をもっている方が亡くなるとその権利証は失効します。そのため紙くずとなってしまうのです。それではどうしたらよいのか。亡くなった方から相続人への相続登記を申請するのです。その相続登記を申請することで新しい登記識別情報が発行されます。以降はその発行された登記識別情報を大切に保管していただくようになります。ちなみに失効した権利証はすぐに捨てずに記念にとっておかれるかたが多いですね。