相続をするのか、しないのか(相続放棄)を決める

こんにちは、横浜の司法書士の加藤隆史です。実は先月、相続に関する記事のため、某新聞の取材に応じそれが掲載されました。担当の方からお話を伺うと、やはり世間の関心は高かったようです。バシバシ問い合わせがきたということです。私的にはいい傾向だと思います。あらかじめ相続や遺言の知識をもつことでいざというときに対応できるからです。私の事務所でも様々なお問い合わせに対応していきたいと思います。

さて、本日のコラム「相続・遺言のポイント」は相続放棄と相続の承認についてです。相続放棄の基本的なことについては遺残のブログ「相続放棄の注意点」で紹介していますのでこちらをご参照ください。本日は相続放棄に焦点をあててもう少し突っ込んだお話をしようと思います。

相続するかしないか決断する

人が亡くなって相続が発生したときに、その相続人はある決断をする必要があります。それが、相続するか、しないかです。相続をすると決めることを「相続の承認」、「単純承認」といいます。単純承認とは、他の相続人に「自分は相続しますよ~」と伝えることはもちろん、相続財産の一部を使ったり(例えば預貯金を下して使ったり)、遺産分割協議を始めたりすると単純承認となります。また、相続放棄ができる期間内(相続人が相続を知ってから3か月以内)に相続放棄(または限定承認)をしない場合も単純承認したとみなされます。この単純承認をすると期限内でも相続放棄や限定承認ができなくなるので注意が必要です。

単純承認するとどうなるのか

単純承認をすることで、その相続人は亡くなった方の権利と義務をすべて承継することになります。つまり財産などのプラスのものと、負債、借金などのマイナスなものを全て引き継ぐということです。プラスだけ引き継いでマイナスだけ引き継がないということは許されません。実務上でも、プラス財産があるのですぐに遺産分割協議をして相続したけど、実は亡くなった人自身に住宅ローンなどの債務があったり、他の人の連帯保証人になっていたりしてあとから多額の金額について支払請求されて困っているという方もいました。そのため、相続とは、まず相続するか、しないかを決定することが一番最初にきて、なおかつその決断は非常に重要なものとなります。

相続放棄の期限内に決めるのが原則

この相続するか、しないかは相続放棄の期限内に決めることが原則です。つまり、相続をしないと決めた場合は、相続放棄をすることになりますので、相続を知ってから3か月以内に家庭裁判所に相続放棄の申立を行わなければなりません。

相続をするか、しないかを決めるためには、期限内に相続財産としてどのようなものがあるのか調べなければなりません。意外に3か月という期限はすぐに経過してしまいますので、非常に短いといえます。その期間内に決断しなければなりませんが、非常に重要な決断となりますので、じっくり相続財産を調査して決めましょう。

もし、3か月以内に決められない場合は、相続放棄の申立期限の延長を家庭裁判所に申請しましょう。そうするともう3か月期限が延長されます。そのため、猶予ができますのでじっくり相続財産を調査することができます。

当事務所では相続放棄申立、申立期限延長についても相談できますので、お気軽にお問い合わせください。