相続によりマンションのスラム化が深刻に!?

こんにちは、横浜の司法書士の加藤隆史です。梅雨が空けて夏本番です。学生さんは夏休みですね。私は仕事が中心ですので、体力をつけてこの夏を乗り切りたいと思います。

さて、本日のコラム「相続・遺言のポイント」のテーマは、「相続によりマンションのスラム化が進む」です。相続が原因で空き家問題が生じています。空き家には戸建だけでなくマンションも含まれるのです。戸建と違うマンション特有の問題もありますので、その点にも触れていきたいと思います。

マンションがスラム化する原因

そもそもマンションのスラム化とは、マンション内にある専有部分が空室になって人が住んでいない状態のことです。そうなると、ゴミのたまり場になって衛生面が悪化してしまったり、犯罪に利用されたり、さらには景観も損なわれます。戸建と違いマンションは規模も大きいのでスラム化が進んだマンションが街にあると近寄りがたいものになってしまします。今の日本はマンションが次々に建っていますが、人口は減少しています。そのような状況では空室になるマンションが多くなるのは当たり前です。

マンションのスラム化が生じてしまう最も多い原因は、相続問題でしょう。相続問題により相続人にスムーズに引き継がれずそのまま登記名義も変えることができないままスラム化してしまうというものです。

マンションの撤去費用

スラム化したマンションには実体として管理組合が崩壊しています。崩壊している状況とは、相続問題によりマンションの所有者が決まらなければ、相続人が法定相続分に応じて所有していることになりますので、管理組合での意思決定に多くの方が関与していかなければならないという意味です。管理組合が崩壊してしまいますとマンションの維持・管理、建物を建て替えるのかなど決めることができません。

そして、マンションがスラム化して最も問題が大きいのは、マンションの撤去費用を誰が支払うのかです。管理組合が崩壊していれば、マンションの建て替えもできませんし、かといって、スラム化したマンションをそのまま放っておけば上記でとりあげたとおり様々な問題が生じます。そうすると撤去しようということになりますが、行政が強制的に撤去しようとしても請求する方が多いため事実上難しいです。そこがマンション特有の問題と言えるでしょう。さらには撤去費用が税金が投入されるわけです。つまり、住民の皆さんでスラム化したマンションの撤去費用を負担しなければならなくなるかもしれないのです。

このようにマンションの着工数、戸建ての建設など伸びているにもかかわらず人口が減少しています。このような現状を打破するために知恵を絞っていかなければなりませんね。