自筆証書遺言は単純明快な内容が一番よい!

こんにちは、横浜の司法書士の加藤隆史です。ここ2~3日で急に寒くなりました。そろそろ冬用の服も用意しなければなりませんね。

さて、本日のコラム「相続・遺言のポイント」は、自筆証書遺言を作成するときのポイントについてです。自筆証書遺言とは読んで字のごとく自分の直筆で書く遺言です。パソコンで書いたり、代筆ということは一切認められていません。この自筆証書遺言は専門家からしたらあまりお薦めできません。なぜなら、財産が特定できていなかったり、形式の不備で遺言が無効になってしまうことが多いからです。実際に遺言をもってこられたけどそれを使用して手続きすることができないという遺言書も見受けられます。ただ、紙に書くだけで成立するものですので、すぐに書くことができます。そのため死が間近の方の場合や公正証書で作成する手間をかけたくない方が自筆証書遺言を作成することもあります。そこで、本日は自筆証書遺言を作成する場合、どのような内容が一番よいかについてお知らせします。

単純明快な内容が一番

自筆証書遺言を作成する場合、内容を単純明快に書くことがよいです。例えば、「私の財産は全て妻○○に相続させます」のような一文でよいのです。「私の財産」という文言で、財産が特定されます。この文言で不動産や預貯金、金融資産全て包括しているといえるのです。そのためまず財産の漏れ、特定できていないということがありません。そして、妻○○ということで相続させたい人も明確です。この遺言があればあらゆる財産について妻への相続による手続きができます。ちなみにいろいろな内容を細かく書くと間違いがあったり、財産が特定できていなかったりしてせっかく作った遺言が使えないという事態になることもあります。

財産を探さなければならないのが弱点

上記の遺言の内容であれば相続手続きに使用できる遺言になります。ただし、一つ弱点があります。それは、財産が包括的な書き方なので亡くなったときに相続人が財産を特定しなければならないということです。普段一緒に同居している場合はあまり問題にならないかと思いますが、核家族がすすむ日本では親と同居していない方が多いと思います。その場合、親の財産を把握しきれていないことが多いです。遺言をのこすときに具体的に財産を表記する内容は、財産がこれだけありますよということを相続人に教えるためでもありますが、単純明快な遺言の場合はどの財産があるのかを相続人が探さなければならないということです。単純明快な遺言は分かりやすくてよいのですが、財産を探さなければならないというデメリットもあるのです。

遺言作成はお早めに

また、自筆証書遺言は切羽詰まった状況で書くことが多いです。公証役場で手続きしている時間もなく労力もかけられない状況ということで自分で書くという選択をします。自筆証書遺言は手軽さがメリットですが、上記のようにデメリットも多いです。そのため遺言作成は元気なうちにお早めに公正証書遺言で作成することをおすすめいたします。