相続漏れとは

こんにちは。司法書士の加藤隆史です。今年も残り2週間となりました。業務もラストスパートで、がんばります。

コラム「相続・遺言のポイント」の第14回目は「相続漏れ」についてです。司法書士の実務において、相続漏れとは、不動産の相続において、相続登記をしたが、後日、相続登記をしていない不動産が出てきたことをいいます。なぜ、相続漏れが起こるのでしょうか。

相続登記のための不動産調査

司法書士は、お客様から不動産の相続登記のご依頼をいただいた場合、相続人調査のための戸籍謄本の収集し、それと同時に不動産調査を行います。不動産調査とは、被相続人名義の不動産を特定することです。具体的には下記のように調べます。

① 固定資産税納税通知書、名寄帳により、被相続人名義の不動産の有無を確認する

② 登記事項証明書や登記情報を確認して被相続人名義の不動産であるか確認する

③ 公図・住宅地図等の図面や権利証により、私道部分を確認する

上記のように不動産調査は、まず第1段階として、固定資産税納税通知書や名寄帳により、被相続人名義の不動産の有無を確認します。固定資産税納税通知書は、毎年4月以降に、固定資産税の納税額のお知らせするために、市区町村から届きますが、その通知書に記載があるということは、納税すべき者=不動産の所有者ということになります。また、名寄帳は、市区町村で取得することができ、これも固定資産税納税通知書と同様に、納税すべきものが記載されているため、不動産所有者を調査することがでいます。

第2段階として、固定資産納税通知書や名寄帳に記載されていた不動産が、現在、被相続人名義なのか確認するために、法務局で登記事項証明書を取得したり、インターネットで登記情報を閲覧します。そこで、登記名義人が、被相続人名義であれば相続登記の対象となる不動産となります。

私道・公衆用道路の調査

最後に私道公衆用道路を調査します。相続漏れは、この私道や公衆用道路が非常に多いです。なぜなら、この公衆用道路は、非課税のため、固定資産税納税通知書や名寄帳に載ってこないからです。

では、私道・公衆用道路の有無をどのように調査するのでしょうか。

一つの方法として、権利証に記載されている不動産を確認します。権利証は、前に取得した不動産が載ってきますので、その権利証をみて公衆用道路があるか判明することもあります。

もう一つの方法として、公図や住宅地図などの図面を確認することです。図面を確認することで、前面道路に出るための私道らしいものが分かるので、その私道の登記情報を確認することで被相続人名義または持分を有している場合があります。

 

司法書士は、このような調査を行い、相続漏れのないよう業務を行っていきます。