代襲相続

代襲相続とは、被相続人が死亡する以前に、推定相続人が死亡その他の事由により相続権を失った場合において、その者が受けるはずであった相続分を同人の直系卑属が相続することです。民法887条2項、888条2項では、被相続人の子または兄弟姉妹が、相続の開始以前に死亡または相続欠格、廃除によって、相続権を失ったときは、その者の子が代襲して相続人になるものとされています。この制度は、相続が遺族の生活保障的な機能の側面を考慮されたものといわれています。

例えば、被相続人甲に子A、Bがある場合において、甲の死亡以前にAが死亡していた場合の相続関係では、Aの子Cがいる場合であれば、CがAを代襲して甲の相続人となります。この場合、被相続人甲の相続人は、BとCになります。

また、代襲者である被相続人の子の子、つまり孫について、さらに孫に代襲原因となる事実が生じれば、その孫の子(曾孫)が代襲相続となります。これを再代襲といいます。曾孫以下についても同様に代襲相続が行われます。しかし、兄弟姉妹については、昭和55年の民法改正により、兄弟姉妹の子(甥または姪)に限って代襲相続が認められ、再代襲は認められないことになりました。なお、昭和55年改正前は、兄弟姉妹にも再代襲が認められましたが、いわゆる笑う相続人の出現が批判され、改正に至りました。注意点としては、被相続人が、昭和55年前に死亡している兄弟姉妹の代襲相続の場合は、再代襲が認められている改正前の民法の規定が適用されますので、相続人の確定で現在の民法の規定と取扱いが異なります。