相続から派生した空き家問題が増えている!
みなさん、こんにちは。横浜の司法書士の加藤隆史です。みなさんは、花見は行かれたでしょうか!?花見も今週いっぱいのようですね。日曜日には家族と一緒に桜を見ようと思います。
さて、今日のコラム「相続・遺言のポイント」は、相続から派生した問題、「空き家問題」です。空き家というのは字のごとく誰も住んでいない家だけが建っているという状態です。近年、親族が誰もいないで死亡する孤独死が増えています。誰も相続手続きしないため空き家として残ってしまったということもあります。また、親が所有する土地、建物について相続したけど遠方に離れているのでとりあえず空き家として放置しているということもあります。このような空家にしておくと、後で様々な法律問題が生じてきます。今日はこのテーマでお話ししたいと思います。
空き家が生じる理由
近年、「孤独死」というワードがテレビでもでてくるようになりました。いわゆる相続人になる方がいないため、そのまま空き家になっているという状態です。近年、日本では身寄りがいないで相続人が誰もいないという世帯が増えていrます。つまり、婚姻率の低下や熟年離婚なども原因ですが今日はそのよう話は置いておきます。
とにかく、今、日本では空き家が非常に増えてきてこれが社会問題に発展しております。
空き家による問題
このように近年、空き家が増えておりますが、何か問題があるのでしょうか!?空き家というのは誰も住んでおらず使用していないので、手入れなどできず家が傷みます。そして、そのような影響から、去年も多かった台風などで瓦が飛んで他人の自動車にぶつけて壊してしまったということもでてきています。また、地方では空き家に浮浪者が住みつくということも多いです。さらに火災などの危険性もあります。
このような場合、近隣の住民からはどうにかしてほしいという苦情がでてきます。しかし、近所の方が勝手に建物を取り壊したり行政に依頼するということは現在の法律では認められておりません。何もできないのです。それが空き家問題です。
空き家対策
空き家は個人の所有物ですので他人が勝手に取り壊すことができません。そのために利害関係者が空き家の所有者の相続人に対し何とか処理してほしいと頼むことになります。さらに空き家の所有者に相続人がいない場合は、相続財産管理人の選任の申立を行い、その相続財産管理人に対して、処分をもとめる手続きをしなければなりません。いずれにしてもかなり手間がかかります。このような空き家対策には、やはり法改正が必要でしょう。ある程度時間が経過した空き家については行政が処理できるような法律が作られないければこのまま空き家が増え続け、様々な問題を引きを越していくことになるでしょう。