高齢化社会には、成年後見人の担い手が必要!

こんにちは、横浜の司法書士の加藤隆史です。今週末の3連休はスーパー台風が日本列島を直撃するとのこと。今日時点で沖縄に被害がでているもようです。この自然の猛威はどんなに社会が発展しても避けられないですので、いかなる場合でも対応できるように避難体制をととのえなければなりませんね。

さて、本日のコラム「相続・遺言のポイント」は、成年後見人の担い手について話をします。そもそも成年後見制度とは、判断能力が衰えている方のために身上監護を目的として財産管理を中心に本人支援の手続きを行う制度です。そして判断能力が衰えている方の代わりに本人支援を行う人を成年後見人(成年後見制度は本人の判断能力のレベルによって3類型に分かれていますが、ここでは特に後見を中心に話をします)にといいます。成年後見人は裁判所から選任されまず。実は、この成年後見人の担い手の養成が今後の日本の高齢化社会にとって非常に重要なのです。

成年後見の必要性

日本は現在、4人に1人が65歳以上の高齢者という割合です。また、その中の4人に1人が認知症等により判断能力が衰えている(低下)している方たちです。その数は年々増加していきます。そのときに必要なのが、判断能力の低下している方の身上監護を目的に財産管理をする成年後見人です。判断能力の衰えている方は、たとえば入院や介護サービスをうける契約を行うことは難しいです。その方の代わりに成年後見人が入院手続きや介護サービスの契約を行うことで身上監護の目的を果たすのです。そのため成年後見人の仕事は財産管理が中心となります。実際に、手術の同意権や結婚や離婚などの身分的な行為は行うことはできません。

実際に家庭裁判所への成年後見の申立件数も増えております。成年後見制度が成立してから14年たちました。これからますます成年後見が必要な社会になっていくことが予想されます。

成年後見人の担い手不足

このように成年後見には本人を支援する成年後見人を選ぶ必要があります。成年後見制度が始まった当初は、本人の親族が成年後見人となることが多かったです(実際には成年後見申立時に成年後見人候補者をたてて、裁判所が成年後見人を選任します)。

しかし、近年では親族が成年後見人となるのは約半分の割合となっています。現在、成年後見人の多くは職業後見人と呼ばれる人たちです。職業後見人の中でも一番多いのは、「司法書士」です。次いで弁護士、社会福祉士と続きます。ほかにも行政書士や税理士も増えてきています。司法書士の多くは公益社団法人リーガルサポートと呼ばれる団体に登録しています。リーガルサポートでは様々な研修を開催していて質の高い成年後見人を養成しています(現在リーガルサポートには司法書士の資格を有している人しか入会できません)。財産管理のプロですので家庭裁判所からも信頼され、成年後見人に多く選任されているわけです。

しかし、これでもまだまだ成年後見人は足りません。これからますます成年後見制度を利用する方が増えることが予想されます。現在、市民後見人の養成や他団体も成年後見人を養成している段階です。このようにこれからますます高齢者が増える日本。成年後見人の担い手を増やすことが急務なのです。

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